教育の特色

教科の枠を越えた学び

予測が不可能な未来の社会に向けて、世界情勢を読み解き物事の本質を見抜き、「最善解」を出して道をひらいていく力が必要とされます。この中学校時代には、好奇心盛んな成長の力を借り、決まった答えのない「問い」に対峙してノンジャンルで視野を広げ、必要な学びを選び取り「答え」を出す経験を積むことが必要です。従来の教科カリキュラムの枠を越えたオリジナルの学びが、本校にはあります。

知識をつなげる 教科横断型授業(コラボ授業)

複数教科の教員が協働して、教科の専門性を生かしつつ教科の単元内容を集約して、あるテーマに沿った授業を行う、通称「コラボ授業」を頻繁に行っています。生徒は学びの楽しさを実感しながら知識の応用理解の方法を体験することで、多角的な見方と思考力が鍛えられていきます。いわゆるSTEAM教育の要素も含まれますが、教科の枠を越える授業の意味するところは、役立つ知識や技術の獲得という実学的な面ではなく、新たな価値観を創造できる資質を養うことです。


実施例

数学×理科
数学の「比例・反比例」の単元から比例の関係を理科の「物質の密度」に応用する。
国語×英語
日本語と英語の品詞を比べてみよう。共通しない品詞、またその語順から、文法だけでなく文化の違いについても学ぶことができる。
英語×国語×社会(イマージョン)
2年生京都奈良校外学習の前に、活動班ごとに調べた見学地を英語でプレゼン。イギリス出身のALTの先生も参加。
保健体育×技術家庭
理想的なコンディションを作る食生活。部活動の夏の大会などで理想のパフォーマンスを生むための食生活を探る。
社会×英語(イマージョン)
イギリスの産業革命について、ALTの先生の出身地の話を聞いて考える。
社会×音楽
イタリアの気候とバロック音楽。ビバルディの「四季」は何を表現しているのだろうか。
社会×理科
日本の気候と気圧配置。季節風はなぜ起きるのか、そしてその季節風が日本の風土にもたらすものとは。
数学×技術家庭(ICT)
Excelを使った計算とカロリー計算、立体の製図と見取り図。
保健体育×音楽
身体に音楽のリズムを刻ませ、それを理想的な走りにつなげる。走運動の3つのリズムが音を通してカップリングする。

教科横断型授業(コラボ授業)

 

教科横断型授業(コラボ授業)

オリジナルの思考力、表現力を鍛える 探究・プロジェクト型学習

探究・プロジェクト型学習

 

探究・プロジェクト型学習

『探究科』の授業

スタートは2007年から
本校が探究的なカリキュラムに着手したのは2007年、『研究活動』という名称でスタートしました。当初は時間割に組み込まず授業時間外で実施していましたが、2018年からは正課授業『探究科』として時間割に組み込み、1年生から2年生までの2年間のカリキュラムを「入門」「基礎」「実践」の3段階に編成しました。

オリジナリティーを旨とし、教員は「教えない」
一貫して目標としてきたのは、教科の枠にとらわれることなく、自分がたてたオリジナルの問いに対してオリジナルの答えを生み出し、それをオリジナリティーに富んだ表現をもって訴求することでした。教員はあくまでもアドバイザーであり、探究内容について教えてしまうことはしません。試行錯誤をすること自体が貴重な学びの体験であるからです。生徒は自由に思考し、学び方を模索し、自分の力で行き着いた結果を手にします。決まった正解を求める学習を越え、別の評価の世界を体験することができます。

社会に目を向ける
いわゆる調べ学習の先が、探究科のテーマ設定のスタートになります。探究科では自分の興味・関心を社会へつなげる視点を持つことも重視しています。「社会の中でどんな意味をもつのか」「誰かの役にたつのか」という問いを含む近年のテーマは、たとえば次のようなものです。

・災害時にも役立つ、身近なゴミから作る固形燃料
・非常通信の未来について
・子ども食堂をテーマにした小説
・SDGsに関連した水問題
・太陽熱で地球温暖化を抑制する方法

過去には便利機能を持つ靴下の商品開発をして特許を申請し販売をした例もあります。
また校内のICT環境の整備に伴い、プレゼンテーションの方法もそれらを活用したものになっています。

優秀作は外部コンクールに出品しています。2019年度には旺文社主催「第63回全国文芸サイエンスコンクール」に3名の入賞者がありました。

教科授業からの投げかけ

 

教科授業からの投げかけ

教科授業の課題から

応用課題には、答えにいたる筋道がひとつとは定まらないものや、考え方を問うものが出されます。必要な資料をそろえて分析しする活用力や、論理的に説明する力がつきます。生徒たちは授業で互いの発表を聞きながら、考え方の幅を広げます。

数学

「?(なぜ)レポ」

数学では、単元ごと折にふれて以下の例のような課題が出され、生徒は表や言葉をもちいて、答えにいたる自分の考えを発表します。手書きのレポート形式やClassroomを用いたオンライン上での形式など、その時々に応じた方法で生徒は提出します。

比例・反比例「電子レンジの過熱時間について解説せよ」
電子レンジの出力ワット数と加熱時間の関係を調べると…一見比例のような関係が見えますが、ワット数が大きくなったり、小さくなったりしたときの矛盾に気付くと、比例でないことがわかります。身近な疑問に目を向けた課題です。

空間図形「正多面体はなぜ5種類になるのか?」
面の形、1つの頂点に集まる面や頂点の数など正多面体について事前に調べたことを頼りに正多面体が5種類に限定される謎を解いていきます。

一次関数「携帯電話、安いプランを探すには?」
通話時間にともなって変化する3つのプランを比較し、もっともお得なプランをお勧めするという課題です。変化の分岐点に気付くことがポイント。ある特定の人だけに焦点を当てるのではなく、多くの人にわかりやすい料金プランの提示方法をそれぞれが考えます。

    

社会科

小さな疑問、徹底調査(2年地理・歴史分野)

教科書の中に、なにげなく登場する小さな情報。生徒各自が疑問・興味を抱いたことをテーマとして、探究を開始します。電子黒板に投影するスライド資料を作成し、クラス内プレゼンを全員が行います。

例・「愛媛県みかん農家の秘策」
    他地域との競争に、生き残りをかけた工夫とは?
 ・「東京スカイツリーで使用されるゆるまないねじの開発」
    大阪内陸部に集中する中小企業の実力とは?
 ・「利根川と江戸幕府の関係」
    日本を代表する河川の現在の流れはいつどうやってできた?

時事問題で集団討論(3年公民分野)

現代社会の問題点について討論します。実際に意見をぶつけ合うこともありますし、レポートの形で述べ合うこともあります。

例・「死刑制度の是非を問う」
 ・「アメリカ大学入試に人種別のアファーマティブアクションは必要?」
 ・「生物を飼う学校が少なくなっている傾向に賛成?or反対?」

学校生活の実践から学ぶ 生徒会活動からのチャレンジ

生徒会活動からのチャレンジ

生徒自身が学校生活を自分たちのものとして、自主的に行事などを運営する気風が本校にはあります。それは生徒と教員が信頼関係で結ばれているからこそ可能なことです。学校のリーダーは中学校3年生であり、生徒会(本校では「友愛会」の名称)は、その年度の3年生の入学した「期」を冠した「第〇期 友愛会」を称して1年間の活動を行います。
特に2020年度からは新たな組織に改編し、生徒会組織は全員が所属する「委員会」と、有志による「プロジェクト」で構成されます。
毎年同じ活動をなぞるのではなく年度ごとに活動の目的と内容、計画を話し合いで決め、年度末には全校集会で活動内容を報告して次年度につなぎます。実践から学ぶことを重視して、できる限り生徒の運営に任せています。

Think Globally Act Locally 世界に目を向けたチャレンジ

”Think Globally Act Locally” (地球規模で考えて、地域で行動しよう)の視点を学校生活にうつし、世界に目を向けながら学校生活に問いをたて、方法を探り、最善解としての答えを見出すチャレンジをしています。


行事での取り組み

学園祭の模擬店活動では、ゴミを出さない取り組みを長く続けています。生徒は箸などの食器は持参、来場する保護者にも呼びかけています。食品を盛り付ける食器は、なるべくゴミが出ないものを使っていますが、2019年には衛生上、使い捨ての食品容器を使用する場合は、Co2排出量減少の観点から、バガス(さとうきびから糖汁を搾った後に出るカス)を利用した容器に変更しました。

学びを支える 教育テクノロジー

一人一台の Chromebook

教育テクノロジー

生徒一人に対して一台専有のChromebookを学校から貸与します。保護者の方には破損や故障に備えた補償料と授業支援ソフト費のみをご負担いただきます。
全生徒に対してGoogleの個人アカウントを配布しており、Classroomなどのアプリを授業で使っています。学校と家庭との遠隔授業も、Meetというアプリにより同時双方向通信が可能です。

校内Wi-Fi環境

校内には全校Wi-Fi環境が整っています。Chromebookの充電庫がクラス内にあり、生徒各自で管理します。Chromebookは海外の英会話講師と1対1でのオンライン英会話でも使用します。
全ホームルームクラスに電子黒板を設置し、授業支援ソフトにより学びあいをしやすい環境です。また多目的に利用できるICTルームもプレゼンテーションに活用されています。