保護者の皆さまへ 学校再開にあたって 5月26日(火)

2020/05/26

2020年5月26日

保護者の皆さまへ

武蔵野東中学校

校長 菊地 知恵子

学校再開にあたって

長い休校期間中、本校では生徒の学びの継続と保護者の方との連携につとめてまいりました。学校再開にあたり、保護者の皆さまのご協力に感謝いたします。

宣言の解除により社会が動き始めることから通学の状況をかんがみ、また家庭内での生活からの登校になるため、段階的な活動開始とします。そして当面は感染防止対策が必要となりますので、再開にあたっての学校の姿勢をどうぞご理解いただきたく思います。

1.感染防止への姿勢

学校教育の場は、生徒と教員、生徒どうしの対面でのやりとりがあって意義をなします。今まで家庭とのオンライン授業で欠けていた、教育本来の部分になります。さて感染防止対策の根本は、ウイルスを体内に入れない生活習慣を徹底すること、互いのために健康状態に留意し、不用意な行動でウイルスを寄せ付けたままにしないことに尽きます。感染防止対策で言われる三密対策については、不特定多数が集まる公共の場と、健康である状態が確認された一定の者が集まり徹底した対策をとることが可能な学校生活の場とでは、注意の出発点が異なると考えます。三密のうち「密閉」は換気をすることで避けられ、「密集」については、その度合は様々です。もし学校で30人程度のクラス単位での活動ができないなら、学習の進度やクラス単位でこそ果たせる教育の効果は得られません。これには席配置を工夫することで対応します。また「密接」については、中学校年齢の友だち同士の交流を妨げれば、学校生活の楽しさはなくなるでしょう。まずは生徒自身が節度を持って行動するように指導していきます。

このように校内で定めた手順による徹底した対策を行ったうえで、クラス単位での活動を進めることにご理解をいただきたく思います。そして公共交通機関を使用しての登下校での感染防止対策には、生徒自身の意識徹底とご家庭のご協力をお願いする次第です。登校直後は全員の手洗いなどで校内へのウイルスの持ち込みは阻止しますので、帰宅後もどうぞよろしくお願いします。

2.学校での感染防止対策

学園で定めた感染防止対策の、中学校における詳細を以下に記します。

・換気については、これからの季節は冷房も使用しますが、定期的に換気を行います。

・消毒は校内で定めたマニュアルに従い、決まった時間・場所・担当者による消毒を行います。生徒下校後は携帯用噴霧器を使って広範囲な施設消毒を行います。

・登校時は校内に入る前に、運動場や昇降口の水道で生徒全員の手洗いを教員の監督のもとに行います。日中は必要な時また昼休みなどに全員が手洗いをすることとします。

・給食再開の際は、個別の容器とし、皿盛りはしばらく取りやめます。生徒は向かい合わず、静かに食事をすることとします。

・生徒が密集することが予想される場所や活動への対策をとります。人数が多くなりがちな活動は、様子を見てから再開します。

・生徒同士の交流の場面で、密接の度が過ぎる場合や場が盛り上がりが過ぎる場合は、節度の指導をします。生徒自身が感染防止に向けて自分の行動を考えるための「感染を防ぐための行動ルール」を作成しました。基本的な衛生ルールとともに、集団の中でどう配慮して行動すべきかの注意点を載せ、登校初日のホームルームで担任から指導します。内容はマスク着用や手洗いの徹底、校内では友だちと過度の接触をしない、間隔を適度にあけ、混みあいそうならタイミングを待つ、登下校途中では道でグループになって大声で話さない、電車の中では会話は最低限にする、などです。活発な中学生年齢にはうるさい注意になりますが、しばらくはコロナと共にあらねばならない社会の一員として、自分と回りを守るために理解してもらいたいことです。

・教科指導において当分は、グループ活動、生徒同士が密集しがちな活動は避けます。体育的活動は、まずは体力が落ちていることから適度な運動から始めます。生徒同士の間隔を十分にあけますので、運動時のマスクの着用は呼吸確保のため原則なしとします。他の実技科目でも、感染防止の観点から方法を工夫します。

3.ご家庭にお願いしたいこと

健康チェック票、手洗い用のハンカチやタオル、マスク、(必要な場合はマスクを一時保管する袋なども)、水分補給用の水筒を必ず持参させてください。学校の飲料用の冷水器は使用禁止にしています。

・健康チェック票には登校日・休校日ともに毎朝記入して、健康状態の把握を生徒本人と保護者の方で必ず行ってください。登校日は、クラスで提出となります。健康チェックは自分のため、そして友だちのためでもあります。検温せずに登校することは絶対にないようにしてください。本人またご家族に発熱等の風邪の症状がある場合は、念のため登校を控えてください。その場合は欠席扱いにはしません。なお職員も毎日検温し、健康チェックを行っています。

長い休校期間が明け、生徒たちは友達と会えることを心待ちにしていたことでしょう。しかし毎日通学する生活習慣に戻ることや、一定時間の授業を受けることに疲れを感じるかもしれません。消毒など気を遣うこともあります。何もかも元通りとはいきませんが、感染防止をしつつ、何よりも思春期にある生徒の心の健康のために、学校はなるべく通常の状態にありたいと考えます。ご心配のことがありましたら、遠慮なく担任までご相談ください。