自閉症児の教育

EDUCATION FOR CHILDREN WITH AUTISM自閉症児の教育


混合教育

生活療法とは

生活療法は、一人一人の発達に応じつつ、子ども同士の社会を通して、それぞれの生活力を高めるための根気良い積み重ねです。
幼児期の生活力とは、朝起きて元気に幼稚園に来て、友達と一緒に活動する力の育成です。
私たちは朝起きて昼に向かって活性化し、午後からゆっくりと静に向かっていくという大きなリズムの中で、静と動を繰り返していくリズムがあります。自閉症スペクトラムの子どもたちは繊細さを抱えていることから緊張状態が続きリズムが乱れてしまうことも、また、日中の活動が十分にできないことから睡眠がよくとれないケースがあり、昼夜逆転などで、午前中に頭がすっきり醒めていないことから、周囲の動きをうまく吸収できないこともあります。生活療法ではこうした生活のリズムを軌道に乗せ、整えることを大切にしています。

特性に合わせた少人数クラスと混合教育

幼稚園の生活では自閉症スペクトラムの子どもたちのみの少人数クラス(10名程度)を編成しています。人数が少なく、特性に合わせた分かりやすい環境を用意しながら、将来の自立に向けて身辺自立、また人との付き合い方を学べるようにしています。同じ特性を持つ子どもたちでクラスを編成することで安心して自己を発揮し、友達関係を築けるようにしていきます。
その安心できる環境をベースにしながら、健常児クラスとの柔軟な交流をして、友達と生活するルールを学び、生活する楽しさを感じていきます。この幼児期からの積み重ねが将来の社会生活のための土台となります。

家庭との連携

子どもの一日は、朝起きてから幼稚園に来るまでの家庭生活、幼稚園での園生活、帰園後の家庭での生活があります。幼稚園で保育を受けている時間だけが学びの場ではありません。家庭での生活との連携はとても大切です。総合的な視野のもとで、子どもの生活に根差して、幼児期の教育を考えていきます。
本学園で実施している「生活療法」は、幼稚園とご家庭が連携しつつ、日々の生活を積み重ねて、それぞれの発達に応じた社会に自立して生きる力、生活力を育てる教育方法です。


学園の自閉症児教育について