武蔵野東教育センターは、これまで四十年以上にわたり武蔵野東学園が積み重ねてきた自閉症児教育を希望する方々のための療育機関です。
センター開設の背景には、自閉症の子どもたちの学園への入園入学が狭き門になってしまったことがあります。例年数多くの入園、入学希望者が当学園を訪れますが、学校法上の規制があり入学者数を制限せざるをえなく、とくに小学校などでは非常な高倍率になっています。こうした現状から東学園に入学できない自閉症児にも教育の場を提供するべく開設したものです。現在二百名を超える児童生徒が教育センターのプログラムに参加しています。
教育センターが行う療育プログラムは、本学園が永年培ってきた自閉症教育のノウハウを基本にしていますが、日常的には一般の教育施設に通う児童生徒に対し、週一プログラム、教育テーマ別プログラム、サマースクールなどの方法で療育を行いますので、学園での教育とは異なるプログラムを開発しそれを提供しています。その特徴は家庭内教育支援に重点を置いていることです。教育センターに通ってくる自閉症の子どもたちの状態をつぶさに観察し、保護者と対話を繰り返し、家庭内教育の方法をアドバイスします。また療育プログラムに加え、教育相談やセミナーを行い、それを補強します。
当教育センターの療育プログラムには、希望があればどなたでも参加することができます。また今後成人年齢に達するまでのプログラムを順次開発し、武蔵野東学園の自閉症児教育とは少し異なる体系で能力開発を行うものとお考えください。武蔵野東学園への入園、入学選考はそれぞれの園校が別途の基準で行いますので、当教育センターは学園への入園入学窓口ではないことにご留意ください。
自閉症児は、さまざまな感覚過敏を持ち合わせ、環境に対する適応力が弱いということがいわれており、これらをよく理解して環境をととのえていくことは大事なことです。しかしながらそれにとどまることなく、この子どもたちに内在する能力をよく引き出して彼らが生活していくための基盤を広げてあげることは、また欠かすことのできない基本的なことです。
武蔵野東教育センターは、この武蔵野東学園の自閉症児教育における考え方をもとに、彼らの個性や一人ひとりの性格をよく把握し、その心に寄り添いながら子どもの成長をはかっていきます。そして、子どもたちに生き生きとしたよろこびの表情があらわれるように、本人の行動に自信をあたえ、励まし、保護者の方々の学びを大切にしながら家庭教育を力強く支援してまいります。