声のものさし 


今は何番かな?

 言語プログラムでは、お子さんの声の大きさについて指導をすることがあります。自閉スペクトラム症のお子さんは周囲の状況を理解することが苦手であることが多いですし、いま自分がどんな大きさの声を出しているのか、自分ではうまくつかめない場合もあります。そういったときは頭ごなしに注意するのではなく、「声のものさし」を使って、わかりやすくフィードバックしてあげましょう。

 「ここでは0番だよ(黙っていようね)」、「4番の声になっているよ。今は2番にしてね」などのように、声のものさしを見せながら繰り返し伝えていきます。「うるさい!」「やめて!」「聞こえないよ!」のような、否定的であいまいな声掛けをしなくてもすみます。

 周囲に迷惑をかけない最大限の声量、そして、きちんと相手に伝わるような最低限の声量というのは、周囲の状況によって刻々と変化するものです。いきなりお子さんにその判断を委ねるのではなく、繰り返しこまやかにフィードバックしていくとよいでしょう。

教育センター  情報ID 82094 番  掲載日時 07/21/2022 Thu, 09:21