第31回   皆様からコメントを頂きました    『壁面アートは壁面アートを超える』  

                                                                                                      宮沢 薫/小学校 図工科教諭

 

  今回も前回に続き、ご協力頂いた皆様からのコメントをご紹介させて頂きます。
また、2006年2月14日に行われました『北原記念館完成をお祝いする会』にて、全校児童にスライドと共に紹介した壁面アートの話も抜粋して掲載させて頂きます。  

 今回は、横井暢彦 様(有限会社ワッツビジョン代表取締役/レリーフタイル作製)からのコメントをご紹介させて頂きます。                 

先生から子どもたちへの思いが見事に表現され、彫刻レリーフでは日本最大級の大作となりました。制作にあたってはCADで綿密に描かれた図面をいただいたものの、実際のピースは立体形状であり、曲面で表現する部分も多いため、勘に頼る部分もありましたが、試作段階からの先生方のレリーフに対する熱い思いが伝わり、躊躇することなく制作に打ち込むことができました。これからは見る人の心を豊かにし、大きな感動を与えていくことと思います。このようなプロジェクトに参加させていただいたことに深く感謝しています。

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横井さんは 愛知県尾張旭市 で創作活動をされている陶芸家の方です。その横井さんと工房のスタッフの方々の手で、2300枚のタイル(粘土)が加工されました。
 我々は2005年8月に、最終の「かたち」の確認のために愛知県の工房へ赴きましたが、その最終段階になっても、かたちへの可能性は無限に広がり、「ものをつくること」とはこういうことなんだと改めて実感しました。
そして、横井さんのそのプロフェッショナルな姿勢と技を見たとき、壁面アートの仕上がりに確信が持てました。

   図面はあくまで平面図です。それぞれのピースのマケットはあるものの、一枚一枚のタイルの厚みの違いや、隣り合うピースとの兼ね合い、何枚ものタイルを貫く木のシルエットの曲面の彫り等、図面に描かれない感覚に頼る部分も多く、それをいかに表現するかという本当に大変な制作過程を経ているレリーフです。  
 
『(2月14日の抜粋より)・・・去年の10月です。レリーフタイルが焼き上がりましたので、再び現地工房(愛知県)に赴き、実際にタイルを敷き並べてみました。2300枚のタイルはこの広い工房でも一度に全部は並べきれない程のすごい量です。その数の多さと、一枚一枚違うかたちを根気よくつくりあげてくださった方々のことを思うと感謝と感動で胸が一杯になりました。また、現物のタイルを見ながらいくつかのタイルを並べかえたりして調整もしました。』  
 
そのタイルを並べてくださっているスタッフの方々の様子をみると、我々も最後の最後まで手は抜けず、時間のある限り微調整を続けました。
日帰りとはいうものの、家についたのは次の日を少し過ぎた頃となりました。

 横井さんの手にかかると、粘土はあっという間にひとつの「かたち」に生まれかわっていったのを今でも鮮明に覚えています。頭に描くイメージと粘土べらを持つ手はまさに一体化され、粘土を削る、彫る時の迷いは見られず、こちらが思い描くイメージ以上のかたちをつくりだしてくださいました。
 また、 瀬戸市 品野中学校のPTA会長もされているそうですが、熱く秘められた教育感と、ものをつくりだす情熱が交差するとても魅力的な方でした。この様な方々と共に壁面アートを制作できたこと、プロフェッショナルなお仕事を拝見させて頂けたこと、またお話を伺えたことは私にとって壁面アートをも超える大きな収穫となりました。まさに“壁面アートは壁面アートを超える”のでした。       

 

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