武蔵野東学園広報 第26号 【オンライン版
平成19年(2007年)12月18日発行

180-0012 東京都武蔵野市緑町 2-1-10
Tel. 0422-52-2211㈹ Fax. 0422-53-1090
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Rosemary Littlefield
ボストン東スクール Executive Director

目  次

 P.2 幼稚園
 P.3 小学校
 P.4  中学校
 P.5  高等専修学校
 P.6  教育センター
 P.7 学園総合
 P.8 募集関係のお知らせ

    『東だより』 バックナンバー

 ボストン東スクールは、開校21年目の躍動感に満ちた新たな時代を迎えております。
 これまでの20年間、スタッフが一丸となり礎を築くための努力を重ねる中で、優れた教育を提供するだけに留まらず、あらゆる課題に立ち向かえる力と安定性を備えることができました。

 東スクールは、他の学校の特別支援教育とは少し異なります。私たちの教育は、医学的・行動分析的な方法論ではなく、教育・実践論に基づいて組み立てられています。生活療法は日常生活でごくあたり前に必要とされる要素で構成されています。それは、私たちが子どもに学んで欲しいと希望する教育的要素です。

 現在、アメリカでは「数値で測れる明らかなデータに基づいた」実践(Evidence-Based Practice;EBP)という考え方が主流になっています。行動分析者も教育庁も、数値的なデータによって子どもたちのでき具合を測定しようとしています。そのような中、ボストン東スクールは、更に数値だけでは測れない、「子どもの成長や修得度」に基づいた教育実践を通して評価する流れに変えようと先導しているところです。そして、いつも子どもの「質の伴った結果」に目を向けるよう心がけています。子どもが、あるものにただ「触れる」ことができたとか、「外が寒い時、何を着ればよいでしょう?」といった言葉の繰り返しや丸暗記ができたことだけでは、結果として十分ではないと考えます。私たちの教育指針の中にも書いてありますが、「子どもたちが、自分の家族、地域、そして人生で味わう全てのことを思う存分謳歌できるよう、学ぶことを楽しむ心」を育んでほしいと願っています。これらの大切さを教えるには、目的や意味のはっきりしない断片的な方法ではでき得ないのです。質の高い、包括的、且つバランスのとれたカリキュラムこそが、生徒の人間としての発達に非常に大切なのです。我々の「結果」に対する基準は、他のいかなる医学的 行動分析的なプログラムのそれよりも勝っています。

 質の高い、バランスの取れたカリキュラムにするための一つに、例えば、私たちのカリキュラムに組み込まれている「年間スクールテーマ(教育の重点)」の活用があります。今年度のスクールテーマは、「リーダーになろう」です。毎年、子どもたちへの教育的な願いをテーマとして選び、子どもたちは学校での経験を通してそのテーマの本質を学んでいきます。また、これらのテーマは本来子どもたちのためのものですが、教育を実践しそれを守っていく我々一同にとっても重要な意味を持っています。

 開校20周年記念の行事においては、非常に多くのご支援をいただき、今後更に前進していかなければならないことを改めて確信いたしました。昨年度の一連の行事にご参加、ご協力くださいました武蔵野東学園、以前ボストン東スクールでご尽力いただいきました先生方、ご家族、友人の皆さまに対し、心よりお礼を申し上げます。そして、両校が新たなる連携をとりつつ、子どもたちのためのより進んだ教育を目指していくことを切に願っております。

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