子どもの心を強くするために 



わが子が、できるだけ心の強い子、メンタルの丈夫な子になってほしいという親の願いは、少なからずあるものでしょう。

大人になって社会に出れば、辛いことやため息をついてしまうような出来事は多々あるものです。そんな時に頼りになるのは、何といっても自分自身の強い精神力です。
その精神力を強くする基礎の一つとなるのが、家庭での「しつけ」です。しつけは厳しい方がよいのか厳しくしないほうがよいのかよく議論になりますが、いずれにしても過度にならないことです。

わが子が、礼儀正しく、周囲の空気を読み、相手の気持ちを思いやり、頑張らなくてはいけない時は頑張ることができる大人になるためには、やはり子どものころに親から受けるしつけが大切なのだと思います。けれども、厳し過ぎるしつけは、かえって子どもの成長には逆効果となってしまいます。

厳しいしつけの極端な例として、生まれたばかりの子どもを千尋の谷につき落とすライオンの話が有名ですが、人間でも親のしつけが厳しすぎれば、子どもの心に深い傷を負わせてしまう恐れがあります。実際、ライオンは子どもがほんとうに谷に落ちれば、すぐさま助けに向かうそうです。

反対に行き過ぎた過保護も避けるべきです。子どもの自立を妨げる過保護の弊害は、周知のとおりです。子どもが親に頼りっきりで育ってしまったら、自分の力で乗り越えなければならない物事も、親の力を借りなければならなくなってしまうでしょう。ともすると責任逃れのために、親のせいにしてしまうことにもなりかねません。

そうならないためにも、親の考えを押しつけるのではなく、その子に合った言葉がけや接し方で、目の前の困難を自分で乗り越えさせる経験を積ませて、確かな自信と強い精神力を付けさせ、周囲からも頼られ社会の一員として役立つ大人に育てていかなくてはなりません。ただし、しつけはほどほどに、過保護の弊害にもご留意ください。

木村 修二  情報ID 77865 番  掲載日時 02/25/2019 Mon, 13:24