本当の是認 



 皆さんは、どんな場面で子どもの言動を是認しますか。
「それが達成できたら認めてあげる」と、お答えになる方が多いのではないかと思います。すなわち条件付きの是認です。

 子どもの目標を達成させてあげたいという親心から、このような方法を用いることになるのでしょうが、その裏側には、親が思い描いている子どもに育ってほしいと、無意識のうちに親の思いどおりに子どもをコントロールしているのかもしれません。すると、子どもには「何かができたら認められる」という意識ばかりが大きくなり、ひいては「何かができる自分は愛され、できない自分は愛されない」という思いに至ってしまうでしょう。

 本来あるべき是認とは、無条件の是認であり、存在そのものの是認です。子どもは大人が想像している以上に、さまざまな言動をしますので、先ずはありのままの子どもを認めてあげることです。もし、その過程に訂正や修正すべき事柄があれば、子どもと一緒に考えてあげてください。そうすることで、素直に前向きな答えを見つけ出そうと、子どもは思考力を膨らませていきます。

 子どもにとって、周囲の人から是認されることは、まさに「愛」を感じるということでしょう。どんな自分であっても愛される。たとえ、自分を否定する人がいたとしても、親だけは、家族だけは、先生だけは自分を愛してくれ、自分の存在を認めてくれるという「無意識の実感」が、「自己肯定感」や「自己有用感」を高め、子どもの心を健やかに成長させるのだと思います。

 どうぞ結果だけにとらわれずに、先ずはお子さんの気持ちを受け入れてあげてください。

  情報ID 77207 番  掲載日時 09/22/2018 Sat, 09:16