発表会を終えて 年少編 


ねえ、みてみて
たのしかったね
おどって 観て 撮って

発表会後初めての登園日。クラスに遊びにいくと、発表会のことを嬉しそうに絵に描いている子がいました。私が入っていったことに気付いて「みてみて、ほら、おかあさんだよ。」と見せてくれました。すると、子供たちは次々に「これね、うしさん。」とか「かわいいでしょ。」と衣装を着た様子や演技をしている様子を描いたものを見せに来てくれました。中にはずらっと並んだ客席を描いている子も…。どの子の絵からも『こんなものが描きたい』という気持ちが溢れていました。

この日は、発表会の映像をみんなで集まって観る時間も用意しました。初めはオープニング。緞帳が開き始めると「ウワ―!」という歓声があがりました。その歓声の大きさは、私の予想をはるかに超えていました。実は、当日の開演前に照明の方のご配慮で発表会で使用されるキラキラのライトを体験しました。子供たちはきっとその時のことを思い出していたのではないでしょうか。

前もって「大きな舞台だよ。」「お客さんがたくさん来るんだよ。」とたくさん話を聞いていても、実際に行ってみないとどんなところかはわからないものです。ドキドキしながら当日を迎え実際に体験してみて『へぇー、こんな風なんだ』『すごいなあ』とさぞかし感動したことでしょう。その感動を誰かに伝えたいという気持ち、当日の情景を思い出して感動を再現するうれしさが伝わってくる一日でした。

初めての体験と感動だからこそ、発表会で終わりにするのではなく、子供たちの次の表現につなげたい。また、当日欠席になってしまった子供たちにもその体験の感動を味わってほしい。私たち教師はそんな気持ちから、みんなで発表会ごっこをする場を用意してみたり、遊びの場に小さな舞台を用意して、いろいろな演技を楽しめるようにしたりしました。

みんなでやった発表会ごっこは、お客さん役になった子供たちからも自然に応援の声や拍手が出てきて、発表会前以上の盛り上がりでした。発表会の日にお休みした子たちもとても嬉しそうでした。

用意した小さな舞台での発表会ごっこは、新しい発見がありました。自分のクラスのダンスだけでなく、他のクラスのダンスにも参加して楽しんでいる様子はもちろん、「○○がしたい!(年中のダンス)」というリクエストもあり、どんどん参加するお友達が増えていきました。その上、舞台をイメージして作った枠が少し壊れてしまったら自分たちで直したり、踊っている子供たちをカメラで撮る真似をしたり…演技するだけでなく、裏方役やカメラマン役をする子も見られたのです。発表会前に、いろいろなクラスの演技をみたり時にはクラスでその曲をかけて一緒に演技してみたりした経験、そして、実際の舞台に立って働いている人や撮影してくれた人たちに会った経験が、そのような行動の広がりをもたらしてくれたのでしょう。

色々なことに少しずつ少しずつ取り組んだ結果、本物の大きな舞台で演技した経験は、子供たちにたくさんのものを与えてくれました。これがきっかけとなり、子供たちがさらに色々なことへ取り組む興味や意欲を持てることを実感しています。これからもそんな子供たちの成長を支えていけるようにしていきたいと思っています。

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年少音楽  情報ID 73637 番  掲載日時 02/13/2017 Mon, 13:47