校長の独り言【581】 



 日本漢字能力検定協会の今年の漢字が昨日発表されました。
 今年は「金」です。
 理由は、リオ五輪の「金」メダルラッシュや前東京都知事の政治資金問題“政治とカネ(金)”、イチロー選手の通算3000本安打達成など「金」字塔、PPAPの「金」色の衣装などが理由の様です。

 私の今年の漢字は、「前」です。
 理由は、今年は、高等専修学校開校30周年でした。
 正に、前進した年です。この30年、社会、教育は大きく様変わりし、子どもたちの多様化も大きな課題となってきました。本校の教育も、その時代のニーズに合わせ、時代に合った変化をしてきました。

 このような状況下で、今年の5月20日に、私が参加させていただいた教育再生実行会議の第九次提言が発表されました。
 二か所に、高等専修学校の学種名が初めて記載されました。今までは、後期中等教育機関を表す時には、「高等学校等」という表記がほとんどでしたが、今回は、「高等学校、高等専修学校」と、省略されずに並列表記となっています。

 更に、5月25日に発達障害者支援法が改正されましたが、その条項の中においても次のように表記されました。
(教育) 第8条
高等学校、中等教育学校及び特別支援学校並びに専修学校の高等課程に在学する者も含む。

 一般的に、後期中等教育機関では、どうしても、高等学校との格差等でなかなか社会的認知を得られなかった高等専修学校が、このように評価されるようになったのは、全国の高等専修学校と共に、本校の先生方が日々の教育に全身全霊をかけてきた証であり、本校の30年の先進的取り組みに対しての評価であると思っています。

 そして、世界を見ると、今年の漢字は、「問」であると思いました。
 アメリカの大統領選、ヨーロッパでの国民投票、日本の都知事選等、実に、リーダーの話題が多かった年だと思います。正に、リーダーの資質と施策が問われた年であったと思いました。

 ある方は次のように話しています。
『リーダーは時に独裁者でいい。
しかし、私利私欲を捨てて理念を持たなければ、独裁者になる資格は無い。』

 果たして、自分はどうかと自問自答中です。

校長  情報ID 73146 番  掲載日時 12/13/2016 Tue, 10:39