ICF自閉症コアセット決議会議に参加しました 


カロリンスカ研究所

9月9日から11日にかけて、副所長の高松がスウェーデンのカロリンスカ研究所で開催された「ICF自閉症コアセット決議会議」に参加してきました。ICFとは ”International Classification of Functioning, Disabilities and Health(国際生活機能分類)”の略称で、大掴みには、病名や障害名、また知能指数だけでは測れない個の状態(支援の必要度合いなど)を包括的な視点で評価するための世界共通の概念であり、ツールと考えてよいでしょう。

この会議には、スウェーデン、イギリス、ドイツ、オランダ、イスラエル、インド、南アフリカ、サウジアラビア、アメリカ、メキシコ、日本など、WHO(世界保健機構)の加盟国から自閉症関係のエキスパート(研究者、精神科医、大学教授、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、教育者等)が20名招聘されましたが、日本から、また教育者・教育機関の分野としては、武蔵野東学園が唯一の参加となりました。

会議の内容は、“Common-ICF”と言われる総計1424項目におよぶ分類から111項目に絞り込まれた内容を更に精査し、自閉症者に特化した生活機能分類(コアセット)を導き出すというものでした。これまでに、こうしたコアセットはうつ病や脳性麻痺、癌といった障害や気質、疾患に対して開発されてきましたが、自閉症のためのコアセットについてはこれが初めての試みということになります。最終的に、0歳から5歳、6歳から16歳、17歳以上といった年齢区分ごとに70から80程度の項目にまで絞り込んだコアセットを完成させることができました。ICFについての詳しい情報は、以下をご参照ください。http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0805-1.html

教育センター  情報ID 72058 番  掲載日時 09/26/2016 Mon, 16:33