幸せな人生とは 



自分は幸せなのかどうかを他人と比べずにすめば、随分と気が楽になるのではないかと思うことがあります。そこで「幸せな人生」とは何かについて考えてみました。

なんの不満もなく、願いは全て叶い、まさに幸せに満ち溢れた状態がずっと続いていくことが「幸せな人生」だと人は思いがちです。けれども、「幸せ」という状態を感じるのは、そうではない状況があるからなのです。幸せに満ち溢れた状態が長く続くと、それが当たり前になってしまい、幸せだとは感じられなくなってしまうものです。

「幸せな人生」とは、自分の人生を振り返ってみた時、思い残すことのない人生、後悔のない人生のことではないでしょうか。けれども、後悔のない人生を送っていこうとしても、そこには思うようにいかなかったり、苦い経験をしたりすることがあります。しかし、そうした苦い思い出や大きなことにチャレンジするために苦労して辛かったことの方が、後から振り返った時に人生にいろどりを与え、良き思い出となるのかもしれません。

そのような経験をしてこそ、その後の達成感や喜びが大きくなり、人生の幸福度が増すのだと思います。つまり「幸せな人生」とは、幸せな瞬間の継続ではなく、「幸せ」に至るチャレンジやフラストレーションを乗り越えて自己を成長させ、成功をつかむ道のりそのものだということになります。
ここでもう一つ忘れてはならないことがあります。

それは「自分の軸」を作るということです。自分自身に「軸」がないとどうしても他人との比較になってしまいます。「幸せな人生」は人によって違います。違ってよいのは自明のことです。他人との比較ではない幸せを感じるためには、他人に左右されない自己の価値観や生き方を明確にすることで、人生の「軸」を作ることが肝要です。それによって、初めて他人と比較する必要が無くなり、幸福度が増すのだと思います。

以上はあくまでも私見であり、正答ではありません。人にはそれぞれの答えがあるはずです。「苦労は買ってでもしろ」といわれるように、さまざまな体験や経験を通して「自分の軸」を構築し、そこから得た一つひとつが人生の宝になり、ひいては本当の「幸せな人生」につながっていくのではないでしょうか。

木村 修二  情報ID 70321 番  掲載日時 05/19/2016 Thu, 14:20