校長の独り言【517】 



 職員室のタイムカードの近くに、教職員の出退勤表があります。
 出退勤に合わせ、ネームプレートを移動させるものです。これは、学校という性格上、勤務時間前後であっても校内のどこかで生徒指導等を行っていることが多いため、校内にいるかいないか、一目で確認出来るように作ったものです。

 このネームプレートは、マグネット版の表面に名前が書かれているものですが、私だけは、私の似顔の石膏になっています。

 先日、若い先生から、「なぜ、校長先生だけ似顔の石膏なのですか」と質問されました。良い機会であったので、朝礼で先生方に話をしました。

 『この石膏を作ってくれた生徒は、通信制高校を卒業した後、本校に18歳で入学し、21歳で進路決定し卒業していった生徒です。
 その生徒は、中学校まで不登校であったので、通信制高校に入学しました。3年で卒業し、高等学校の卒業資格を持っていましたが、集団の中で生活したことがないことから、このまま、就職や進学をしたとしてもやっていけるか、自信がないとの理由で本校に入学しました。そして、3歳年下の集団の中に身を置き、喜怒哀楽の中で人間として成長して、就職を決めた生徒であること』を紹介しました。

 ベテランの先生方は、当たり前のことですが、若い先生方は、改めて本校の教育の多様性を感じてくれたように思います。

校長  情報ID 65185 番  掲載日時 06/04/2015 Thu, 11:43