前向きな心 



今、ブラジルで行われているサッカーワールドカップを見ていて、ふと思い出したことがあります。

あるテニスプレイヤーのコーチがいて、教えていた選手の中に実力がとても高い選手がいました。その選手はいくつもの大会で優勝していましたが、突然スランプに陥ってしまったそうです。これまでと同じように練習を繰り返し行っても、良い結果が出なかったのです。

これまでと同じように厳しい練習をこなしても全く勝てないし、プロとしてのピークを過ぎもう限界なのか。しかし、その後奇跡の復活を果たします。勝てない理由は、体力的なことなのか、技術的なことなのか…。そうではなかったのです。大きな理由は「自信」だったのです。

世界ランキングでもトップ10に返り咲き、世界4大大会でもいくつも優勝を手にしました。体力的にはピークを過ぎた中、なぜ復活できたのでしょうか。それはメンタル面、つまり「気持ち」の問題だったのです。医学でもスポーツでも多くの研究者が、気持ちと体の関連性について科学的に研究し、その関連性を発表しています。

その選手は勝てなくてすっかり、すっかり自信を失っていた時に、過去の試合のビデオを見せ自信を取り戻させたのです。勝っている時のビデオを見ながら、この時どんな事を考えていたのかと質問したところ、「わざわざ負けに来たのか。さっさと終わらせよう。」と、自分に言い聞かせていたということです。

逆に、最近の負けている試合を見せて同じ質問をすると、「今日は勝てるだろうか。」「今日こそ勝ちたい。」と不安や焦りの言葉を頭の中で考えていたそうです。つまり、どのような気持ちで行動したのかで、結果が大きく違ったわけです。もちろん自信過剰になってはいけませんが、常に前向きな気持ちで行うことは、良い結果を生むとても重要なことですね。

ワールドカップのグループリーグで日本は負けましたが、代表の選手は自分たちが行っていたことに自信と勇気をもって、次のワールドカップに向かって頑張ってほしと思います。

木村 修二  情報ID 60315 番  掲載日時 06/26/2014 Thu, 20:15