校長の独り言【457】 



 なぜ、今、道徳教育の教科化なのでしょうか。

 きっかけは、大津市でいじめを受けた中学生が自殺した問題でした。教育再生実行会議の第1次提言の中で、いじめ対策の一つとして道徳教育を教科として位置づけることを盛り込んだのです。

 道徳教育とは、道徳的な心情を育て、判断力・実践意欲を持たせるなど、道徳性を養う教育のことを言います。また、社会の成員としての道徳的判断力・態度や行動様式を身につけさせるための教育とも言われています。

 現在学校での道徳の授業は、小中学校で週に1回程度、教科とは別の枠組みで行われています。行われている道徳教育については学習指導要領に規定されており、「道徳教育は、学校の教育活動全体を通じて行うもの」であるとしており、単一の教科とはなっていないのが現状です。

 確かに、人間として、社会生活を営む上で必ず必要なものですが、私は、教科として枠組みの中に入れるのではなく、日々の学校生活そのものの環境を設定することで、子どもたちも自然に道徳性を養うことが出来ると考えます。

 平成17年4月の発達障害者支援法の施行、平成19年4月の特別支援教育推進と言う法改正もあったことから、私は、正に武蔵野東学園が行っている、健常児と自閉症児がともに学びあい、人間的に成長することが出来る「混合教育」こそが、最良の道徳教育の環境であると考えます。

 万が一、私の願いが叶えば、教育現場の多くの懸案の解決が、必ずや加速するものと信じています。

校長  情報ID 58164 番  掲載日時 02/18/2014 Tue, 11:10