校長の独り言【437】 



 平成21年度からスタートしました「農業従事研修」。
 この研修は、「自然に親しみながら規律正しい集団生活を送るとともに、農業体験を重ねることにより農業分野での就労の可能性を追求すること」を目的として実施しているものです。
 
 具体的には、都市部で実施困難な継続的な農業従事体験を、山梨県南アルプス市(※車で学校から約2時間)という古くからの果樹園産地において、農繁期を中心に、本校に在籍する自閉症児が自然に親しみながら、果樹栽培や果樹加工業で『おやてっと(甲州弁で「農業の手伝い」)』を積み重ねることで働く基盤作りを行い、最終目標として、地域での信用と支援体制を基盤に、市がインターチェンジ周辺に整備を予定している果樹農業の6次産業化拠点である、果物狩りができるフルーツガーデンエリア、直売所などの近くに土地を取得し、山梨友愛寮を建設、更には、その近隣に、障害のある卒業生の保護者の老後の住み処を設け、本格的な「障害のある人とその家族のユートピア」の実現を目指しています。

 その「農業従事研修」が、9月18日からの3年C組の研修より、新たな一歩を歩み始めました。

 前回までこの研修の拠点は「樹園」と言う宿泊施設を使用させていただいていましたが、今回からは、「南アルプスチロル学園※都市農村交流センター」を拠点として新たな一歩を歩み始めました。
 
 「樹園」、「南アルプスチロル学園」共に、南アルプス市所有の施設でありますが、大きな違いは、本校生徒のみで利用ができることです。
 幸い、農業従事の場所までも、20~30分で行くことができますし、食事も地元の方の手づくりのものをいただけます。何よりも、自然豊かで、広い施設を本校の生徒だけで使用できることは、仕事の疲れも取れ、翌日の仕事に好影響をもたらすと確信しています。

 「農業従事研修」の新たな一歩に、大きな夢を託します。

校長  情報ID 55887 番  掲載日時 09/26/2013 Thu, 10:36