校長の独り言【417】 



 昨日の衆議院予算審議会集中審議(教育問題関係)において、中山成彬衆議院議員(日本維新の会・九州ブロック選出)が、専修学校について質問され、下村文部科学大臣と次のようなやり取りがありました。

『中山議員
 大学等を卒業しても就職できない学生がおり、奨学金を返済できない学生についての報道もなされている。それに対して、調理師や美容師や介護福祉士などは求人も多くて就職できていると聞いている。専修学校卒業生は大学生に比べると就職が良いので大事にしてほしい。ところがご承知のとおり、大学に比べると補助金が出ていない。専修学校の振興について国はどう考えているのか。
 
下村文部科学大臣
 ご指摘のとおり大学よりも専門学校の方が就職率は高い。平成24年3月卒業者の就職率を見てみると、大学は63.9%に対して専門学校は77.4%となっており、明らかに専門学校の方が就職率は高い結果となっている。専門学校に対する平成25年度関係予算としては、前年度比17%増という予算を計上しているが、全体の金額としては31億6千万円であり、大学に比べる少ない金額となっている。しかし、成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進、専修学校の教育基盤の整備に向けた施設設備整備費補助金など内容の充実に努めている。ただ、まだご指摘のとおり少ないのが現状であり、今後、もっと積極的に評価して対応していきたい。

中山議員
 これまで専修学校に対しては、自民党の町村信孝先生を中心として応援してきた経緯があるが、民主党政権によって頓挫した経緯もあると思うので、今後の振興を頑張ってほしい。』

 専修学校の現状を質問して頂き、大変嬉しく思いました。
 しかし、専修学校=専門学校ではありません。
 高等専修学校も専修学校です。
 
 高等専修学校は、高等学校に比べその学校数・生徒数の規模は小さいながらも、独自の教育を通じ、後期中等教育において大きな役割を果たしております。更に、各分野の特性を最大限に生かし、多様化する生徒のニーズにいち早く柔軟に応え、職業教育と人間教育を通して、多くの生徒の人間的成長に大きな成果をあげています。

 しかし、高等学校と同じ後期中等教育機関でありながら、補助金だけではなく実に多くの格差の中での学校運営を余儀なくされています。
 
 ぜひ、この機会に、専門学校だけではなく、高等専修学校の現状も多くの人に知って頂きたいと強く願っています。

校長  情報ID 53313 番  掲載日時 04/11/2013 Thu, 11:13