校長の独り言【321】 



 ゴールデンウィークが明けて、生徒の元気な顔が揃い、校舎内は活気に満ちています。この連休中も、運動部はそれぞれ活動があり、練習、合宿、大会と頑張っておりました。いよいよ本格的に学校生活が始まります。この爽やかな5月の新緑のように、生徒一人々の新たな成長の芽が出てくることを願っています。

【最近、思っていること】
東日本大震災以降、世界の国々の人々は、復興に立ち向かう日本人について、自分の国との比較から、秩序(暴動、略奪等がない)を保ち、復興に向けて懸命に助け合う様を見て、日本の国民性を高く評価してくれています。しかし、この世界の評価と同時に国内では、風評被害という言葉を良く耳にするようになりました。
 新聞にこんな記事がありました。
『南相馬市の小学生の兄弟のケースは、避難者の受け入れ活動に熱心な船橋市議の一人が把握し、市教委に指摘した。市議によると兄弟は小5と小1で、両親と祖父母の6人で震災直後船橋市内の親類宅に身を寄せ、4月に市内の小学校に転校、入学する予定だった。
兄弟は3月中旬、市内の公園で遊んでいると、方言を耳にした地元の子供たちから「どこから来たの?」と聞かれた。兄弟が「福島から」と答えると、みな「放射線がうつる」「わー」と叫び、逃げていった。兄弟は泣きながら親類宅に戻り、両親らは相談。「嫌がる子供を我慢させてまで千葉にいる必要はない」と考え、福島市へ再び避難した。』
悲しさでいっぱいになります。なぜ、国民性を高く評価されている日本人が・・・・・・・・。
 震災関係以外のことでも、新聞にこんな記事がありました。
『焼き肉チェーン店の集団食中毒問題を受け、他の焼き肉チェーン店ではユッケの販売自粛が広がっている。業界からは「小さな子供のいる家庭を中心に、焼き肉店全体に対する不安が生まれるのではないか」と、問題の影響拡大を懸念する声が上がった。』

福島の人が、関東で差別を受ける
関東の人が、関西で差別を受ける
日本人が、海外で差別を受ける

 この悪循環を早く是正しなくてはいけません。是正には、大震災の復興(住宅、ライフライン、仕事等)のように莫大なお金はかかりません。人としての他を思いやる心だけがあれば良いのです。

校長  情報ID 42107 番  掲載日時 05/07/2011 Sat, 10:23