校長の独り言【316】 



 明日の始業式より、平成23年度が本格的にスタートします。
 私が教員になって34年目、例年とは違う気持で新年度のスタートを迎えています。未曾有の大震災から1ヶ月が経過しようとしています。いまだに行方不明の方の捜索が行われ、被災された方々の避難所生活も続いています。この大震災を契機に、震源地から何百キロも離れている地域であっても、電気、水、交通機関等と日々の生活が震災前と大きく変わりました。一番大きな変化は、各家庭は勿論のこと、駅の中、ホーム、電車の中、駅の回り、お店のネオン、お店の中の節電による照明の明るさであると思っています。節電を体験してみて、このくらいの明るさで十分だと思ったのは、私だけではないと思います。私は、つくづく豊かさに慣れていたと反省しました。日本は戦争や震災から、みんなで力を合わせ、その度に懸命に努力し復興を成し遂げ豊かさを獲得してきました。そして、豊かさに幸せを感じていました。
 私は、今こそみんなが「幸せの見直し」をしなくてはいけないと痛感しています。多少暗くても、多少電車の本数が少なくても、多少好きなものが食べられなくても、幸せなのです。ですから、決して豊かさ=幸せではないのです。
 最後に、生徒の成長と幸せのために、被災された皆さんの安定した毎日のために、教職員の和を大切にし、今日より明日、明日よりあさってを合い言葉に教育に邁進して参りますので、多くの皆さんのご支援を切にお願い申し上げます。

校長  情報ID 41634 番  掲載日時 04/05/2011 Tue, 13:47