校長の独り言【298】 



 昨日開催されました第30回目(最終回)の中央教育審議会キャリア教育・職業教育特別部会において最終答申案がまとまりました。たまたま文部科学省内で振興方策の協力者会議が終わった後の時間であったものですから、私も傍聴させて頂きました。実は、答申素案の段階から情報として私の耳にも入っていたことですが、高等教育機関に関しては新たな学校種の創設に関して明文化されていましたが、残念ながら私共も高等専修学校を含む後期中等教育機関の新たな学校種の創設については触れられていませんでした。しかし、後期中等教育機関における充実方策の中で、専修学校高等課程(高等専修学校)における充実の記述があったのがせめてもの救いでありました。
 この活動はそもそも、平成15年6月に全国高等専修学校協会として、同じ後期中等教育機関である私立高等学校との格差是正、更には学種としての社会的認知を獲得するために、高等専修学校を学校教育法の第1条に定義されることを目指す決議をしたことから始まりました。その後、全国専修学校各種学校総連合会として決議され、専門学校、高等専修学校の専修学校が学校教育法の第1条に定義されることを目指した全国レベルの活動に入っていきました。やがて、この問題を議論する検討会議が文部科学省内に設置され、専修学校の1条校化が本格的に議論されるようになり、最終的には、中央教育審議会の中のキャリア教育・職業教育特別部会へと議論の場が移り、今回の最終答申案となっていったのです。
 確かに、今回の最終答申案では、高等専修学校の学校教育法の第1条校化は遠のいたのは事実ですが、まだ決して諦めた訳ではありません。
 何故ならば、今年度より始まった「高等学校等就学支援金」の対象に高等専修学校が初めからなったことは、国としても高等専修学校が後期中等教育機関の一翼を担っていること、そして、その存在価値を認めている証だと思っています。更には、「専修学校教育の振興方策等に関する調査研究協力者会議」で、今後、わかりやすい専修学校設置基準の在り方が議論されることになっています。
 だから、私は絶対に諦めません。

校長  情報ID 40010 番  掲載日時 11/30/2010 Tue, 13:42