校長の独り言【260】 



 中央教育審議会の「キャリア教育・職業教育特別部会」、文部科学省の専修学校教育の振興方策等に関する調査研究協力者会議において、高等専修学校の振興策の議論をすると、必ずと言っていいほど、「高等専修学校」と「専門高校」の違いは何かという議論になります。当然、学校教育法の第1条と第124条に定義されている違いはありますが、実際には、現状その違いが明確に説明できない時代になっているような気がしてなりません。
 現行の教育目標で双方を比較すると、
・専門高校は「普通教育と専門教育」を施すところ。
・高等専修学校は「専門教育と人間教育(自立教育)」で、社会人として必要な能力を育成するところ。 
 さらに、専門高校は中退者が多く、高等専修学校は少ない。専門高校より、高等専修学校は保護者教育にも力を入れている。また、専門高校の方が、専門教科の実習時間が少なく座学中心であることからも理解できるところであると思います。
 と言うことであれば、あえて制度的に区別をつける理由がどこにあるのでしょうか。双方とも後期中等教育機関であることから、現状の学種の整理を行い、国民にわかりやすい制度にすべきであると考えられます。高等専修学校の生徒の心の中では、同じなのですから。

校長  情報ID 35411 番  掲載日時 02/19/2010 Fri, 13:47