校長の独り言【207】 



 先日ある研修会に出席しました。テーマは「学校におけるリスクマネジメント」という研修でした。講師の先生からは、少子化、補助金の削減、災害、集団感染、労務管理・・・・・・・と18項目の学校を取り巻く様々な危機管理のお話があり、リスクマネジメントは今や一般企業だけの問題ではないと強く話されていました。私も全く同感であり、生徒の命を預かる学校として、常日頃から危機管理に細心の注意を払わなくてはいけないと考え実行してきたつもりであります。
 この研修の中で、ある学校の先生が保護者の方の強い抗議により自殺した事例が発表されました。命と引き替えに問題を解決しようとしたとのことでした。この事例を聞いた時に、実に多くのことを考えました。
 ・この先生には相談できる人がいなかったのか
 ・死んで問題解決になるのか
 ・命の大切さを教える者としての正しい行動なのか
 ・子どもたちの心に大きな傷か残っていないのか
 ・回りの保護者の動揺はどうなのか
 ・話し合いで何故解決できなかったのか
 ・今、学校は安定した運営がされているのか
 ・何故、同じ目的を持っていることを早く分かり合えなかったのか
 
 このように実にいろいろなことを考えました。その時ふっと本校に目を転じてみました。幸い本校では、多くの保護者の皆さんとの信頼関係の上に日々の教育が展開されていることを、私は本当に幸せに感じました。
 そして、つくづく思います。
 保護者も教師も願いはひとつ、子どもたちの幸せだけであると。


校長  情報ID 29002 番  掲載日時 02/09/2009 Mon, 11:26