校長の独り言【81】 



 本校の平成19年度の生徒募集も推薦入試が終了し、今週の木曜日である2月1日の一般入試を残すだけとなりました。進む少子化、さらに都立高校改革の余波は、本校のみならず、多くの私立学校がその大きな影響を受けています。
 この様な状況の中で、大変嬉しいことがありました。
 それは、受験生の多くが、本校の在校生や卒業生の保護者からの紹介という割合が非常に多いと言うことです。本校の教育に対して、信頼を頂いているからこそ、保護者の皆さんが回りの方に本校を紹介して頂けるのだと思います。学校というのは広報にお金を掛けるのではなく、しっかりとした教育を積み重ねることがいかに大切であるかがよく分かりました。
 若干生徒募集というところから外れますが、以前にも書きましたように、本校は実に多くの卒業生が訪ねてきます。今日も3名の卒業生が訪ねてきました。正確には、2名の卒業生と1名の中退者です。まず、2名の卒業生は結婚の報告と結婚式へのご案内でした。開校して20年が経ちますので、このように卒業生同士の結婚もすでに何組かありますが、実におめでたい話でした。できれば、この少子化の最中でもありますので、子供が生まれたらぜひ本学園へと願っています。もう一人の中退者は、「あの当時はすいませんでした。」の第一声で始まり、「今は、家庭を持って頑張っています」と近況を報告してくれました。中退した彼ですが、当時、彼の中退の申し出に対して、多くの先生方が時間をとり中退のデメリットを話しましたが、人の親となり、その意味合いを今の彼は理解してくれたのではないかと思います。また、彼の前に学校を訪ねてきた中退者は、働き始めた数年後に、NHK学園(通信制高校)に入学するための必要書類を取りに来ていました。つまり、彼らは少なからず本校を中退したことに対して、後悔の念を持っているからだとも思っています。
 この様に、卒業生だけではなく、それぞれの理由で本校を中退した人までが、中退した後に学校を訪ねてきてくれる学校は、本校以外には余りないのではないでしょうか。
 本校での3年間の学校生活を経て、進路決定していた人だけではなく、それぞれの理由で本校を中退した人も訪ねてくれることは、正に教育の成果だと言っても過言ではないと思いました。

校長  情報ID 17149 番  掲載日時 01/29/2007 Mon, 17:14