校長の独り言【77】 



 この様な人ばかりだと、日本は変わるのでしょうね。
 先日、知人から聞いた話です。休日の夕食を家族全員で食事をしようとファミリーレストランに行ったそうです。ウエイターがオーダーを取りに来て、30分後にその知人と子どもたちの料理が届いたので一家団欒の夕食が始まりました。しかし、30分待っても奥さんの料理が届かないのでウエイターに尋ねたところ、「すいません。オーダーが入っていませんでした。すぐにお持ち致しますのでお待ちください。」との答えがあった。その後、30分待っても料理が届かないので、今度は店長さんに状況を説明し、その知人は冷静に、「一家団欒の食事を楽しい夕食にしたいので、妻の料理をお願いします。」と伝えたところ、店長さんから「本日は、誠に申し訳ありませんでした。」の言葉の次に、「本日はよい勉強をさせていただきました。本当にありがとうございました。」の言葉があったとのことでした。すると、知人の子どもたちから、『なぜ、店長さんは「よい勉強をさせていただきました。」と言ったの』の質問があり、それを答えることで、働くことの大変さを子どもたちに教える良い機会となったと言っていました。その後、奥さんの料理も届き、子どもたちは少々飽きてしまったようでしたが、楽しい食事になったとの話でした。
 日常生活の中で、とかく人間は自分に不利益なことがあると、声を荒げる人間が多くなったような気がしています。さらに、電車に乗る時に降りる人を待てずに乗車したり、車を運転していても合流の時に交互合流が出来ない人が多くなったりと、大きく様変わりしてきたと思っているのは私だけでしょうか。
 いずれにしても、忘れかけているこの様な「日本人のこころ」を取り戻せれば、この日本は「美しい国」になれるのに思うと同時に、私自身更に精進の必要性を感じた次第です。

校長  情報ID 16910 番  掲載日時 01/17/2007 Wed, 09:37