武蔵野東中学校

 平成28年度 学校自己点検・評価

平成14年4月に中学校設置基準の一部改正により、中学校は「教育活動等の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するように努めなければならない。」と定められました。これを受けて本校では、平成15年度より、自己点検評価票を作成しております。そして、平成19年度からは、本校の教育方針、現状や今後取り組むべき課題を「自己点検評価票」としてまとめ、ホームページにて公表することにいたしました。本校の現状をご理解いただきたく参考となれば幸いです。なお、本校は、この自己点検・評価を基に、学校を挙げて改善・改革に取り組み、より良い教育活動を行うように努めております。

 

教育目標 校訓 知性(高き知性) 根気(粘り強い心と体) 友愛(温かき友愛)
豊かな感性と高い知性を身につけ、強い意志をもって根気よく努力し、心身ともにたくましい生徒の育成を目標としている。
教育の特徴

・健常児と自閉症児が学びあう混合教育の環境において友愛の精神を大切にしながら、好ましい人間関係の確立を体得させる。
・義務教育の仕上げとして、生徒の自立を促しつつ個人の能力を最大限に引き出すため独自の教育内容を編成し実践を行う。
・健常児クラスにおいては、上級校への進路選択の指導を教育課程の中に位置づけて行う。
・自閉症児クラスにおいては将来の社会自立に向けて、高等専修学校の教育につながる体験的・実習的な学習を重視する。

 

教育の目標と重点

取り組みとその評価

 平成28年度の重点項目

「説得力のある主張」  「英語力の向上」

 具体的な取り組み

・健常児クラスにおいては、引き続き「研究活動」の発展に力を入れ、小グループでの発表の機会には「批判力」を高めていくことに重点をおいた。
・英語では音声面の力のアップ、英語を使って話すことに重点をおいた。
・自閉症児クラスにおいては引き続き「自立のためのスキル」を身につけ、「学校、家庭、地域での自分の役割」をもってスキルを活かすことに重点をおいた。

 取り組みの成果と達成度

・「研究活動」の成果において、一層のレベルアップが見られた。
・英語の授業にとどまらず、学校生活において幅広く英語を使う活動が見られた。ESSが活動を開始。
・自閉症児クラスの重点は、授業と家庭での取り組みがあいまって、必要なスキルの向上が図られた。

 教員・生徒・保護者への浸透度

・教員、生徒ともに日々の教育活動の中で積極的に推進し浸透している。
・保護者へは保護者会や学校通信、ホームページにて取り組みを紹介。
Ⅱ 教育環境

 

 校舎・設備等の質的・量的整備状況

平成24年度夏に、校舎の全面リニューアル工事が完了。自転車通学者が利用する自転車駐輪ラックを交換。防犯対策として、校外に防犯カメラを設置。

 教育機器の適切性と充実度

・電子黒板が各教科授業で頻繁に利用されている。
・授業において、タブレット端末機器の活用を進めた。
・次年度開始のオンライン英会話の準備として、PC室にwebカメラとヘッドホンを設置した。
Ⅲ 教育課程

 

 カリキュラムの特色化と適切性

義務教育の完成を目指し、知・徳・体、バランスのとれたカリキュラムを編成している。
健常児クラスでは、英語を重点教科とし、また高校受験に臨むための充実した校内指導が特色である。
自閉症児クラスでは、将来の社会自立に向けて、生活や職業に役立つ内容で教科カリキュラムを編成している。

 教育システム全体の工夫と充実度

・3学期制。健常児クラスは1クラス約30名、自閉症児クラスは1クラス約12名で編成し、少人数制によるきめ細かな指導を実施している。

 行事活動

・球技大会、合唱コンクール、スポーツ大会、学園祭、発表会などを実施。他にスピーチコンテスト、英語スピーチ・レシテーションコンテストなど。生徒が主体的に取り組んだ。

 校外教育活動

・清里山荘合宿(1年生)、京都奈良学習(2年生)、グアム学習(3年生)、チロル学園合宿(自閉症児クラス)、スキー教室(全学年)を実施。
Ⅳ 教科指導

 

 指導計画と教員配置

年度ごとに指導計画を見直し、新たな視点で教科カリキュラムを編成している。
・健常児クラスのクラスを分割した習熟度別授業には、それぞれのグループに教員を配置。英会話の授業では更にグループを2分割して外国人教師による指導を行っている。
自閉症児クラスの実習的・体験的な授業には、担任の他に専科教員ほかの補助教員を配している。

 習熟度別授業

・健常児クラス1、2年の英語と数学で2クラスに対して3レベルの習熟度別授業、3年生では英語、数学、国語、理科、社会で2クラスに対して3レベルの習熟度別授業を実施している。
・自閉症児クラスでは、国語、数学、英語、一般(理科・社会)の習熟度別グループの授業を行っている。

 個に即した授業

・健常児クラスでは、本校オリジナルの『プランノート』を使用して、生徒個人の家庭学習を、生徒自身で立案・実行できる手立てを指導して効果をあげている。各教科の『自主学習ノート』は、日々、生徒が家庭で学習してきた内容を教科担当者が見て、個の理解度を把握し、意欲的な学習に向けての指導に役立てている。

 資格取得状況

・英語検定は、健常児クラス全員が受検。3年次終了時には、学年全体の75%が準2級以上を、96%が3級以上を取得し、顕著な結果をあげた。(2017年3月)また英検3級以上の取得者には、Toeic Bridgeの受検を勧めている。
・漢字検定にも、健常児クラスのほぼ全員の生徒が取り組み、良い成果をあげている。

 授業評価

・学期末に教科ごと、生徒による授業評価を実施している。

 シラバス

・年度始めにシラバス(生徒用・保護者用)を配布している。
・特に生徒用のシラバス"Higashi Navi"は家庭学習の手引きとしても有効に活用されている。
Ⅴ 生徒の活動

 

 友愛会(生徒会)活動の充実

・行事の運営や日々の学校生活の運営に関わって、生徒が発案、企画、運営を担い、主体的に活動した。

 部活動実績

・健常児クラスの約90%以上が加入。
・【ダンス部】 東京都中学校創作ダンスコンクール第2位、東京都中学校ダンス選手権大会優勝(12年連続22回目)、全国中高ダンスコンクール第2位(過去13回優勝)、東京都中学校ダンス競技会新人大会学校対抗戦優勝、オープン戦第2位
・【体操競技部】関東大会出場 男子団体総合規定予選10位、女子種目別段違い平行棒6位、東京都大会 男子団体総合 優勝、男子個人総合優勝、男子種目別ゆか優勝、あん馬・跳馬・鉄棒2位、女子団体総合 4位、個人総合5位、種目別段違い平行棒3位
・【陸上競技部】関東大会出場(12年連続) 1年女子100m3位、1年女子100m6位、全国ジュニアオリンピック(11回目の出場)に2名出場

 各種表彰

・毎日カップ「中学校体力つくりコンテスト」(毎日新聞社主催) 優良賞(過去15回 各賞受賞)
Ⅵ 進路指導

 

 進路相談の充実

・健常児クラスは、1年次からの上級学校説明会への参加や2年次以降の進学説明会、3年次の三者面談(2回)などを実施。担任と生徒の個別相談などを適宜に実施している。
・自閉症児クラスは、上級校である高等専修学校への進学に向けて、保護者の研修会や説明会を実施している。

 進路指導の充実

・健常児については高校受験に向け、校内指導にて万全を期す態勢をしいている。3年生には5科の習熟度別授業(クラス分割)や、週3回放課後の全員参加の受験指導「特別進学学習」を実施して、志望校合格に絶大な効果をあげている。

 高校受験結果

・全員が各自の将来の目標に照らして、上級校への進学を果たしている。全合格校については、ホームページに公表。
Ⅶ 研修

 

 内部研修

・教科指導に関して、内部教科部会主催の授業研修会を実施。
・体罰防止に関する職員研修を行った。
・消防署の方によるAED、心肺蘇生法の研修、また警察署員による防犯研修を定期的に実施。
・本年度よりエピペンの取り扱いの研修を実施。

 外部研修

・外部で主催される、教科指導に関する研修会に参加。
Ⅷ その他の教育活動と公開性

 

 保護者の協力

・後援会活動として学園祭における出店などの協力がおこなわれている。

 地域との連携

・小金井市教育委員会後援により陸上クリニックを本校にて開催。
学園祭では、近隣の商店による模擬店を出店。

 外部との連携

・国際交流教育を主眼に、有志参加にて都内のインターナショナルスクールとの美術を中心とした交流を行っている。
・理科教育に関して、従来から「テクノロジー探検隊」として近隣の工学系の施設見学に行っている他に、今年度は「東中サイエンスラボ」として外部と連携したイベントを校内と校外にて行った。
・自閉児教育に関して、教育機関からの見学者を受け入れた。

 情報発信

・学校通信「ヒガシコンパス」を毎月発行。
・ホームページを改訂、積極的に日々の学校生活に関する情報を発信している。
Ⅸ 安全・危機管理

 

 緊急時対応

・毎年定期的に、火災避難訓練、防災避難訓練を実施。
・AEDを備え、全職員が非常時には取り扱える体制としている。
・緊急時の対応マニュアルを制定し職員間で周知。
・保護者との緊急連絡システムを整え、災害時用の連絡手段としている。
・防災用品や災害時用備蓄品を整備した。
・多数の負傷者が出た災害時には、体育館を小金井市の「医療救護所」とする協定を小金井市と結んでおり、災害用無線機が配備されている。
・生徒に「災害時ポケットマニュアル」を配布。
・生徒の防犯教室、薬物乱用防止教室を実施。
・職員の防犯研修、AED・心肺蘇生講習の実施。
・自転車通学者への安全指導。
・都内私立学校間の「緊急避難校ネットワーク」について周知。

 防犯・防災チェック態勢

・外部からの来校者について防犯カメラを設置し、常時、目視できる環境となっている。
・定期的に災害時の設備と備蓄を確認。また日々の防犯態勢として、来校者に対してはインターホンを介しての応対、入校のシステムを実施している。在校生の保護者が来校する際には、校内では専用のIDカードを着用する。

 情報セキュリティ

・学園規定「個人情報保護の取り組み」に従って個人情報を管理している。また、漏洩を防止する管理システムを備えている。
Ⅹ 保健・衛生

 

 生徒及び教職員の健康管理

・定期的な健康診断を実施。養護教諭による日々の看護や啓蒙のほか、生徒対象とした薬物の乱用防止教育などをカリキュラムに位置づけて行っている。また、心疾患や腎臓疾患を持つ生徒用、またアレルギーを持つ生徒用の「学校生活管理指導表」の保護者からの提出を受けて留意している。
・本年度より職員のストレスチェックテストを実施。

 衛生に関する点検

・養護教諭による毎日の水質検査を実施。
・学校薬剤師に、定期的に環境に関する指導を受けている。

 

2017年度の取り組み

「自学と自立の精神を培う」「共創」
健常児クラスにおいては、引き続き英語教育に重点をおき、「聞けて話せる」英語を目指していく。理科教育のカリキュラムも重点化し、科学に興味のある生徒のための「東中サイエンスラボ」など、外部との連携を進めていく。「研究活動」を「探究科」という教科に位置づけ、一層体系化した指導を行う。自閉症児クラスにおいては、従来のカリキュラムをあらため「キャリア教育」の視点から推進する。

中学校トップページへ戻る