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「科学の眼」を育てる
平成17年4月に中学校理科の教科書の検定が終わり、マスコミでも報道されました。その中でもっとも注目されたのは、現行指導要領外の発展的内容が取り上げられたことでした。理科が苦手教科の筆頭に上がり、「理科離れ」がさらに進んだためです。本校では2年前から検定外教科書を使用し、これら発展的内容についても指導を続けてきました。今年度はさらに科学的思考力や問題解決能力を伸長させるために、身近な現象を科学的な視点で捉え、探求方法を意欲的に学んでいける工夫を行っていきます。そして、理科を学習する上でもっとも大切なのは、いかに興味を持って取り組めるかだと私たちは考えています。これらをふまえて次のような取り組みを行っていきます。
@導入教材の工夫
・ 一連の授業の流れの最初に、生徒の心をつかむような教材を用意します。初めにこの内容はおもしろそうだと興味を持てば、難解な発展的内容であっても、意欲的に取り組むことで理解しやすくなると考えられます。
・ 驚きや発見、意外性を重視し、わくわくするような授業展開にしていきます。
授業例(第2学年 真空放電)
(目的) 気圧の低い状態で放電が起きやすい現象から、電子を視覚的にとらえる。単元の最初にこの実験を持ってくることで、電流に対する関心を高める。
(展開) 電流の正体は何かを想像させる。その過程で、電流が目で見える現象はないか質問する。雷や静電気の放電現象を答える生徒が必ずいるので、その放電現象を起こす装置を紹介する。放電管と誘導コイル、真空ポンプを使って真空放電現象を見せ、電流の正体が電子であることを説明する。電子の線(陰極線)が磁場や電場によって曲がったり、羽根車を回したりすることから、電子の性質について考えさせる。 |
A観察力、問題解決能力の育成
・ 実験や観察の機会を多く設定することで、観察、実験の基本操作を習得するとともに、自然の事象・現象を科学的に探求する方法を身につけます。
・ 実験・観察の中での見る力を重視し、生活の多くの場面で必要とされる観察力を高めていきます。
・ 自然の事象・現象の中に問題を見いだし、目的意識を持って観察、実験を行います。
授業例(第2学年 炭酸水素ナトリウムの分解)
(目的)カルメ焼きの作成を通して、なぜうまくいかない場合があるのかを考えさせ、炭酸水素ナトリウムの分解という化学反応について理解を深める。
(展開) カルメ焼きの実験を終えた段階で疑問点をあげてみる。
疑問点1 カルメ焼きはなぜふくらむのか。
疑問点2 うまくできたものはすぐに固まるのに、失敗したものはなかなか固まらないのはなぜか。
この反応の原因は砂糖に加えた白い粉(炭酸水素ナトリウム)にあることは明らかなので、炭酸水素ナトリウムに熱を加えるとどうなるか調べる実験を行っていく。
※疑問点の答え
1 炭酸水素ナトリウムが分解すると二酸化炭素が発生するから。
2 炭酸水素ナトリウムが分解するとき砂糖から熱を奪うが、砂糖の温度が高すぎると固まらなくなるため。
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Bコンピュータを教材として活用。
・ コンピュータを利用することで理解が深められると思われる単元には、積極的に導入します。(大地の変化、天気の変化、地球と宇宙、食物連鎖など)
・ コンピュータだけでなく、ビジュアライズされた教材を用いて、難解な内容でもわかりやすく説明していきます。
・ インターネットから最新の情報を入手、授業に活用します。
授業例(第3学年 原子の構造とイオン)

(目的)原子の構造(中心に原子核があり、その周りを電子が取り巻いている状態)を理解する。
(展開)ラザフォードが行った金箔にα線を照射する実験シミュレーションをインターネットからダウンロードして実行し、原子の中心に原子核があり、それが正の電荷を持つことを確認する。その後、原子は原子核の周りに電子が取り巻いている構造になっていることを説明し、原子の構造を表したアニメーションをダウンロードして実行する。そして原子を立体的に捉えることで理解を深める。 |
C検定外教科書の使用 指導要領から削除された学習内容についても学習
・ 学習指導要領の改訂により、教科書から削除された遺伝・進化の概念やイオンの概念など、現代人の生活に必要な内容を学習します。
・ 教材として検定外教科書の『新しい科学の教科書』を主要な教科書として使用しています。発展的内容についても全員が学習していきます。
授業例(第2学年 気団)
(目的)
日本の周辺にある気団の性質を理解する。
(展開) 四季の天気図や気温の分布から、日本付近の4つの気団の性質を知り、気団の境目でできる前線の理解につなげる。また、日本の四季の特徴にこの気団が大きく関わることを知り、それぞれの季節での気団の関係を理解する。 |
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