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Hiking and Jogging 校長 石橋 恵二 今年も全1年生と2年CDE組で行く第1回目の清里山荘合宿に引率してきました。初日の夕方にプログラムされている1年AB組の校長講話では、いろいろな観点で話しましたが、話のはじめに中学校生活はどうかと生徒に尋ねると、「けっこう厳しい」という答えが返ってきました。何が厳しいのかと改めて手を挙げさせると「部活」と答えた生徒が約3割で、7割が「勉強」と答えていました。これは毎年だいたい同じくらいの割合です。小学校時代から比べれば運動量も違うし、勉強のほうも求められる量も質も違うので、そのように感じるのは当然といえば当然でしょう。けれども、この時期を乗り越えていってこそ「中学生」になっていくわけで、みんな通ってきた道、1年生には、なんとかここをがんばってほしいと思います。 こうした一生懸命な4月を越えると、一般的に言われる「五月病」が心配になってきます。五月病は新しい環境などで緊張が連続した後におこる無気力感や倦怠感などの症状であることはご存じのことと思いますが、重たい場合は本物の病気にまで発展することもあるのだそうです。ここで今のお子さんの様子をよく観察してみてください。私は山荘合宿を挟んでこのようなことを考えていましたところ、たまたま新聞に「ランニング健康学」という記事を見つけました。五月病に限らず、精神的なものを患ったときの解決策を探すのは容易なことではないとした上で、沈みがちな心を前向きな方向に導くためにランニングを勧めると書いてありました。「ランニング・ハイ」を心の治療に活用せよというのです。ゆっくりとしたスピードで走り始めて数10分すると身体が徐々に温まり、やがて脳内の血液が増して脳内麻薬の異名をもつβエンドルフィンが分泌され、一種の陶酔状態を感じることをランニング・ハイといいます。ある程度走り慣れてくると誰もがこれを体験でき、味わうことができるそうです。ちょっとしたもやもや感があってもポジティブな気持ちになれ、全身になんともいえない幸福感と充実感がみなぎるということです。 そう言われると、山荘で行うハイキングも、歩き終えた生徒たちの表情をみると爽快感と達成感に満ち溢れ、実に清々しい顔をしていました。上述したランニング・ハイに似たものを味わった証しなのかもしれません。またCDE組が毎日行っている校庭でのジョギングも同様のことが言えます。私たちはCDE組の子には体力発散と健脚づくり、あるいは協調性や生活リズムを整えるといった教育的なねらいがあってこれらを実践していますが、医学的なものも充分にあるということが、この記事を読んでいて改めて認識できた次第です。私を含め運動不足な大人たちには縁遠いランニング・ハイですが、日常的に味わっていける若き中学生はうらやましくもあり、五月病になり得るケースは少ないのかなと思いました。さまざまなことに思い悩み、反発する中学生が、爽やかにいられるのも運動に打ち込んで気分発散と転換をできる機会が多いためでしょう。このように考えてくると、「勉強しなさい」と言ってだめならば、「ちょっと走ってらっしゃい」と言ったほうが実は効率のあがる生徒がいるのかもしれませんね。
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